第6回 3PLはSLA(サービスレベルアグリー メント導入が成功のコツ!(1)

Pen Iconこの記事の執筆者

赤峰 誠司

船井総研ロジ株式会社 取締役 常務執行役員

皆様はSLA(サービス・レベル・アグリーメント)と言う用語をご存知でしょうか?
 提供するサービスの品質を数値化して契約(協定)を結ぶ事です。

 ロジスティクスにおける提供するサービスとは、輸配送・保管・流通加工などのオペレーションサービスと、在庫管理・情報システム設計・改善コンサルティングなどのマネジメントサービスがあります。
 SLAはそれらの品質を可視化(数値化)して、レンジの不明な上限・下限を明文化し荷主と3PL事業者で合意書を締結する事です。

 今回は、荷主側の視点に立ったサービスの要求事項についてピックアップしてみます。

 【荷主の求めるサービス保証】
入出荷業務
(1)許容入荷量 …出来るだけ多く受け入れて欲しい
(2)入荷締切時間 …出来るだけ遅くまで受け入れて欲しい
(3)出荷締切時間 …出来るだけ遅くまで出荷して欲しい

 これらの業務単位について、その数量や時間などの上限を3PL事業者と取り決めていきます。
荷主にとっては、入荷締切時間がコメットメントされると、その締切時間までに購買や移送を行えるように調達リードタイムが明確になります。

許容入荷量も取り決めによって、同様な事が言えます。
 許容(上限とも言える)時間と数量が決まれば、その範囲内が通常であり範囲オーバーはイレギュラーになります。
イレギュラーはリスク(危険)となりますので、調達担当者のリスク回避策が講じられます。
これは、荷主と3PL事業者のルール化になります。
ルールが明確になれば、その業務についてのリスクマネジメントが考察できるのです。

(1)業務範囲・数量の話し合い
(2)ルール化の決定
(3)SLAの締結
(4)リスクマネジメント
(5)リスク回避のリレーションシップ構築

 この(1)から(5)の関係こそ、真のパートナーシップへのファーストステップではないでしょうか。
両者は、このSLAに基づいて情報交換や回避策の具現化などそれぞれのリスクアクションプランを作成して行くのです。

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赤峰 誠司

船井総研ロジ株式会社 取締役 常務執行役員

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