アフターコロナによる、新しい生活様式に変化する物流倉庫

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山口 千知

船井総研ロジ株式会社 グループマネージャー
エグゼクティブコンサルタント

新型コロナウィルス感染拡大の影響で変化した物流倉庫

世界保健機関(WHO)が新型コロナウィルス感染拡大に関し緊急事態を宣言してから7月30日で半年、3月にはパンデミックに認定され、世界中にコロナ禍が広がりました。感染防止策を前提とし、経済活動が再開されていく中で、企業は“新常態”でのビジネスモデルの転換を余儀なくされ、経営環境が変わりました。

物流もその波に巻き込まれ、物流倉庫ではEC化の更なる拡大や在庫の積み増し、更にはソーシャルディスタンス確保の対応により、これまで以上に倉庫スペース需要が高まることや、人との接触を減らすために省人化がより一層進むことが考えられます。

荷動きの鈍化により、倉庫回転率の悪化

実際に当社のお付き合い先であるA社においては、出荷量及び出荷頻度がともに大きく変化したことにより、倉庫の回転率がコロナ前よりも低くなりました。その為、既存倉庫のみではスペースが不足し、一時的に別倉庫で保管できる会社を当社が提案し、マッチング致しました。
このような変化はオペレーション効率に影響します。

今回のコロナ禍における変化・影響で取扱量減少による荷動きの停滞が発生し、在庫は増加傾向となり保管スペース不足が想定されます。
また、コロナの影響だけではなく、不動在庫も影響しているかもしれません。

今回のコロナ禍をきっかけに、本当に必要な商品の取り扱い量、在庫量なのか?在庫過多になっていないか、見直してみることも重要です。

収束した際のスペース確保の見直しを

ECの利用が急増していることにより、荷主がリスク対応として在庫の積み増しや物流拠点の拡大を進めていることも新たなスペース需要を生み出していると考えられます。
その為、物量が急激に増加した場合のスペース確保や、コロナウィルス感染対策としてのソーシャルディスタンスのスペース確保など、従来の物流倉庫のオペレーションの見直しを図る必要があります。

三つの密(密閉・密集・密接)を生じさせないため、一部の物流倉庫現場では作業員同士が接触しないような動線や人や機器の配置などが取り入れられているとされ、倉庫でも同様の取り組みが進んでいくでしょう。

接触リスクを避けるため、省人化が加速する

新型コロナウィルス感染拡大を機に、人との接触を減らす為省人化が一気に加速しています。
“密”や対面を避けるため、物流の自動化やロボット、AIによるオペレーションの自動化が進むでしょう。アフターコロナの対応として荷主の皆様も今から取り組むことが肝心です。

在庫スペースを含め、物流倉庫の効率化を図りましょう

荷動きの鈍化により倉庫は回転率が悪化します。「三密」を避けるため、スペースの拡大や分散化、レイアウトの見直しが考えられるなど、全国的に倉庫スペースの需要が高まっています。
コロナを機に倉庫のスペース需要が高まっていますが、荷動きの減速による出庫の鈍化や延期となったオリンピック関連商材の在庫滞留もスペースをひっ迫させています。新たなスペース確保は難航が予想される為、早いタイミングでご検討されることをお勧めします。
また、リモートワークができない作業現場では、倉庫内の密を減らすために人とロボットの協働も必要になってくるでしょう。

内の密を減らしながら作業を効率よく行うこと、『withコロナ・afterコロナ』時代に効果的な倉庫内環境を整えていかなければなりません。

この数ヶ月で起きた社会状況の激動の変化を成長の機会と捉え、共に今後の物流倉庫のあり方を再考してみませんか。当社では、倉庫のトータルサポートからAI物流ロボット(クイックトロン)、物流の自動化もサポートしておりますので、ぜひお気軽にお問合せくださいませ。

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