物流コスト削減と環境保護を両立:共同配送とDXの可能性

Pen Iconこの記事の執筆者

山内 直樹

船井総研ロジ株式会社
DXL推進グループ マネージャー

外資系物流会社・航空会社を経て船井総研ロジへ入社。国際物流プロセス、オペレーション管理、品質管理、3PL管理を専門とする。
現在は主にEC事業者向け3PL企画並びに物流部門向け品質管理を行っている。​

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物流コスト削減や環境負荷軽減を目指すために、共同配送の重要性がますます高まっています。共同配送とは、複数の企業が協力して配送を行う仕組みで、効率化とコスト削減を同時に実現します。

今回は、共同配送の背景と、今後船井総研ロジがどのようなデジタルトランスフォーメーション(DX)を目指しているのかについて詳述します。

  • 船井総研ロジでは物流戦略策定、倉庫業務改善、コスト抑制、システム導入など荷主企業(製造・卸・小売業)のロジスティクス最適化をサポートします。
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共同配送の重要性が高まっている理由

物流コストの削減

物流業界では、少子高齢化による労働力不足が深刻な問題となっており、人件費の上昇や運転手の確保が難しくなっています。

共同配送は、複数の企業が荷物をまとめて運ぶことで、トラックの稼働率を上げ、運転手の負担を減らし、結果としてコストを削減する方法です。例えば、ある食品問屋と小売業者が共同配送を行うことで、往復の空荷を減らし、燃料費や人件費を削減することが可能です。これにより、経営資源を他の重要な部分に集中させることができます。

環境負荷の軽減

環境問題への対応も共同配送を推進する大きな要因の一つです。個別配送よりも共同配送の方が、輸送の合理化が図れてトラック台数を削減できます。その結果、トラックの走行距離を減らすことができるため、CO2排出量の削減に繋がります。

持続可能な社会を目指す企業にとって、環境負荷軽減は重要なテーマであり、その意図でも共同配送の採用が広がっています。さらに都市部での渋滞緩和に寄与するなど、共同配送は環境だけでなく、社会全体にもプラスの影響をもたらします。

共同配送における今後のDXの展望

デジタルプラットフォームの活用

今後、共同配送がより普及することが予想されると同時に、デジタルプラットフォームの活用が進むと予想されます。具体的には、プラットフォームで一元管理した輸送情報から効率的な配送ルートを導き出すことができます。

このようなプラットフォームを活用することで、リアルタイムでの荷物の追跡や配送状況の可視化が可能となり、配送効率が大幅に向上します。

最適化の継続的検討

特に重要な点は、一度設定した共同配送ルートを設定後も最適化し続けることです。共同配送ルートのPDCA(計画・実行・評価・改善)を回し続けることで、荷主企業にとって最適な配送品質・リードタイム・コスト(QCD)のモニタリングが可能となります。

需要予測と在庫管理の高度化

デジタルプラットフォームを活用した可視化と最適化が進むことで、需要予測と在庫管理の高度化も実現可能となります。需要予測の精度が向上することで、過剰在庫や欠品を減らし、適切なタイミングでの配送が可能となります。これにより、無駄な配送を減らし、効率的な共同配送を実現します。

おわりに

共同配送は、物流コスト削減や環境負荷軽減といった課題に対する有効な解決策であり、特に2024年問題をきっかけに中堅・中小企業を中心に関心が高まっています。

今後、デジタルトランスフォーメーション(DX)の進展により、デジタルプラットフォームの活用や配送ルートの最適化、需要予測と在庫管理の高度化、サステナビリティとCSRの取り組みなど、荷主企業にとって有益となるさまざまな技術が共同配送に取り入れられることは間違いありません。船井総研ロジが目指す共同配送はまさにこれらを実現することを目指しています。

船井総研ロジでは現在、共同配送を推進するためのセミナーを定期的に開催しています。セミナーでは、成功事例を紹介し、企業が直面する物流コストの増大やキャパシティ不足という課題に対して、実践的な解決策を提供しています。共同配送への第一歩として、セミナーにご参加いただき、情報収集の機会にご活用ください。

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山内 直樹

船井総研ロジ株式会社
DXL推進グループ マネージャー

外資系物流会社・航空会社を経て船井総研ロジへ入社。国際物流プロセス、オペレーション管理、品質管理、3PL管理を専門とする。
現在は主にEC事業者向け3PL企画並びに物流部門向け品質管理を行っている。​

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