物流システムとは?システムの概要から主な種類まで解説

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Logiiiii編集部

物流システムとは、物流会社の業務を効率化してくれるシステムのことです。この記事では物流システムの概要やシステムの主な種類、システムの導入によるメリット・デメリットなどについて解説します。物流システムは物流業の業務効率化やミス削減、コスト削減などにつながる便利なシステムであるため、ぜひ参考にしてください。

物流システムとは?

-概要から主な種類まで解説-

物流システムとは?

物流システムとは、物流会社で発生する各種業務を効率化するためのシステムのことです。物流業では、輸送や保管、荷役、流通加工、包装、情報といった基本的な活動があります。物流システムを導入することでこれらの活動、業務請負が効率化されます。

主な物流システムの種類

物流システムと一言でいってもその種類はさまざまです。ここでは主な物流システムの概要について解説します。

配送管理システム

配送管理システムとは、商品の配送状況を監視・管理するシステムのことです。具体的には配送計画や配送する貨物などに関する情報を一元管理します。配送状況が正確に把握できるため、配送時間の変更などにも柔軟に対応できるようになります。

倉庫管理システム

倉庫管理システムとは、倉庫に商品や資材などが入出庫される際の管理や在庫管理などを行うシステムのことです。在庫管理システムと呼ばれることもあるほか、英語で「WMS(Warehouse Management System)」*と呼ばれることもあります。倉庫管理システムを導入することで、入荷や出荷、検品、ピッキングといった作業に関する情報を管理できるため、出庫数の間違いや入庫間違いといったミスの防止にもつながります。物流システムの中でも中核をなすシステムだといえるでしょう。

▼WMSについて詳しく読む▼

マテリアルハンドリングシステム

マテリアルハンドとは、資材や商品といった物の移動に関する取り扱いのことで、マテハンと略されることも多く、「運搬管理」と置き換えられることもあります。また、マテリアルハンドリングシステムは、マテリアルハンドがシステム化されたものです。マテリアルハンドリングシステムでは、資材や商品の移動距離をできるだけ短くしたい、在庫の最適化を測りたい、物の取り扱いをできるだけ減らしたいといった時に活用できます。

ピッキングシステム

ピッキングシステムとは、出荷や加工をする際に商品を集める「ピッキング作業」を効率化するためのシステムです。一般的なピッキングシステムは、ハンディターミナルを活用してバーコードを読み取り商品管理を行います。バーコードを読み取ることで、商品の場所がデータ化されるため、必要な商品のピッキングがスムーズにできます。

運送管理システム

運送管理システムとは、資材や商品の輸送・配送に使用する車両の運行管理を行うためのシステムです。運行計画やドライバーのシフト管理など運行に関する情報を幅広く管理してくれます。また、車両に車載器を取り付けることで、走行距離や加減速度なども把握できるため、安全運転の指導にも活用可能です。

物流システムを導入するメリット

物流システムを導入することで企業が得られるメリットはさまざまです。ここでは主なメリットを3点ご紹介します。

①業務効率化につながる

発送物流システムを導入することで、これまでは人手で行われていた作業を自動化できるため、業務効率化につながります。業務効率化によって浮いた時間や人材を別の業務にあてることも可能です。また、従来はノウハウや経験がなければできなかった業務も、システムを利用することで比較的経験の浅い社員でも対応しやすくなるでしょう。

②コスト削減

システムの導入によって業務効率化が実現すると、業務に必要や人員や作業時間を減らすことができるため、コスト削減につなげられます。また、システムがあれば商品などの在庫数や出荷数を正確に管理できるため、不要な仕入れや廃棄ロスが減るため、やはりコスト削減が可能となります。

③サービス品質の向上

業務の一部が自動化されることで、ヒューマンエラーなどのミスが減るため、結果的にサービス品質の向上につながります。また、配送中の商品の位置情報を、配送管理システムなどを通して把握することで、「あとどのくらいで届くのか?」といった顧客からの問い合わせにもスムーズに回答できるでしょう。

物流システム導入のデメリット

物流システム導入にあたってはコストが発生する点に注意してください。システムの形態にもよりますが、高額なものだとシステムの導入だけで数百万円単位の費用が必要になるものもあります。そのため、導入を検討する段階で見積もりを作成してもらいコストを試算する必要があるでしょう。
また、システム導入直後は、現場で混乱が起こる可能性もあります。例えば、システムの扱い方に慣れておらず作業に遅れが生じるといったことが考えられます。このような混乱をできるだけ最小限に抑えるためにも、導入前にはシステムの周知を行い、必要に応じて導入研修を実施するなどしてください。

物流システム導入時のポイント

物流システムは大きく分けてインターネット経由で使用する「クラウド型」既存のソフトウェアをインストールする「パッケージ型」、自社でシステムを構築する「オンプレミス型」の3つに分けられます。
それぞれのタイプに特徴がありますが、導入のしやすさでいうとクラウド型がおすすめです。クラウド型はインターネット環境さえあれば場所に関係なく利用でき、契約を結べばすぐに利用できます。また、料金体系は月額固定費となっているケースが多く、価格も他のタイプと比べて安価であるため、導入しやすいでしょう。

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WMSの活用で物流現場の問題解決にメリットが出やすい領域

物流現場に欠かせない業務改善において、システムを併用することでより大きな効果を上げることができる領域、つまりシステムの得意分野があります。それは、業務効率化、業務品質向上、情報共有・公開の3領域です。
例えば、業務効率化においていえば、システムを活用することで1つの作業自体を廃止することが可能な場合が多くあります。

物流システムを活用した物流改善の詳細はこちらをお読みください。
≫ 「物流システムとは ~物流改善を進めるための実践ノウハウ(5)~

リスクがある既存システムの継続利用

せっかく導入したシステムも、継続利用することでリスクが高まっている可能があります。例えば、ピッキングシステムを取り上げてみましょう。経営方針の変化とともに販売チャネルの構成が変化し、バラ出荷構成比や取扱いSKU数が増加する中で、既存システムの継続利用によってリスクが生じていることもあり得ます。既存のシステムの継続利用が一概に悪いわけではありませんが、定期的な見直しとアップデートを行わなければ、本来の目的を達成できず、非効率な稼働をしている可能性は十分にあり得ます。担当者や、システムを提供している担当者とともに今のシステムが本当に現状の稼働にあったものか見直してみてもいいかもしれません。

まとめ

今回は、物流システムについて、その概要や主なシステムの種類、導入によるメリット・デメリットなどについて解説しました。物流システムは物流業で発生する各種業務を効率化してくれるシステムのことです。配送管理システムや倉庫管理システム、ピッキングシステムなどシステムの種類はさまざまです。業務効率化を図りたい、コストを削減したいといった課題を抱えている物流会社の担当者は、物流システムの導入を検討してみてはいかがでしょうか。

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