理念浸透のための取り組みなし
『ノーと言わない百貨店』を標榜するノードストロームには、「お客様の喜ぶことをしよう」というポリシーがあります。
また、「『いかなるときも、あなたの良識を発揮してください』、これ以外にルールはありません」というルールもあります。
そして、これらのポリシーの浸透度は、驚異的なレベルです。
その結果、すばらしいサービスの伝説を数々生み出しているのです。
しかし、シアトルにある本店のコンシェルジュ部門のマネージャーに訊いたところ、「理念浸透のための取り組みは、特にしていない」と言っていました。
「なぜなら、店長や部門長がする話が、毎日そのようなことばかりなので、特別な取り組みは必要ないから」だそうです。
いわく、”文化になっている”のです。
理念・ポリシーは、組織構成員の共通の判断基準です。
ですから、”憶える”よりも、”使える”ことの方が重要です。
同社のように、文化になり、全員が使えるようになっている状態が、本当に浸透していると言えるのでしょう。