差別化を志向しない技術革新
納税、雇用創出、寄付などは、いずれも企業による社会貢献です。
ただし、最も基本となるのは、事業そのものが社会にもたらす貢献でしょう。
その点で、日野自動車社の姿勢からは、大きな示唆を得られます。
同社社長の下義生氏は、Business Journalの『片山修のずだぶくろトップインタビュー』の中で、次のように述べています。
私は、安全技術は商品差別化の要素にしてはいけないと思っています。いい技術であれば他のメーカーさんにも使ってほしいし、他のメーカーのものでも使わせていただきたい。同じ技術を使った同じ製品をたくさん出して、廉価にして普及させ、より安全な物流や人の移動を実現することは、絶対に取り組まなければならない問題です。
この考えで、同社は、トヨタグループでありながら、独VWグループの企業と提携したのです。
事業の発展は、社会の発展とリンクしているべきですが、さらに大所高所からの思考に感じ入ります。
「日野自動車、トラックへのAI活用で「日本の物流」に革命…ドライバー不足解消へ」
https://biz-journal.jp/2019/08/post_111143.html