キャッシュレス時代の値付け方法
次のような実験結果があります。
あるプロバスケットボールの人気ゲームのチケットを対象に、入札金額を伏せたまま行なわれる方式のオークションが実施されました。
オークションの参加者は、次の2グループに分けられました。
①もし落札できたら、チケットを現金で買う必要がある。ただし、資金を集める時間は充分に与えられる。
②もし落札できたら、クレジットカードで支払いができる。
この結果、②のグループの平均入札額は、①のグループの約2倍でした。
現金で支払うのに比べて、クレジットカードを使う時は、支出額が増えてしまうのです。
クレジットカードを使っているときは、現金で払っているときに比べて、お金を使う現実味が半分しかないということです。
これからの本格的なキャッシュレス時代に、売り手として、決済方法と価格をどのように設定するか、示唆を得られる事例だと思います。
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