パワハラ防止法の義務化で中小物流企業に求められること

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三村 信明

船井総研ロジ株式会社 物流ビジネスコンサルティング部 
チームリーダー チーフコンサルタント

1978年生まれ。専門商社、大手経営コンサルティング会社を経て、2011年、船井総合研究所に入社。入社後は、生産財分野(製造業、建築資材メーカー、生産財商社など)、物流会社・運送会社を中心にコンサルティングを手がける。2018年7月より、船井総研ロジ株式会社に異動( 2019年1月転籍)。運送会社・物流会社に特化して、人事制度の構築・運用支援、組織戦略立案を行っている。

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無料DL/労務倒産に備えるこれからの運送業の人事制度

パワーハラスメントの防止措置が義務付けられているパワハラ防止法(正式名称:改正労働施策総合推進法/2020年6月に施行)が、2022年4月から中小企業においても、義務化の対象になりました。

企業には、パワハラ発⽣防⽌の取り組みだけでなく、発⽣した場合の適切な対応や再発予防の取り組みまで徹底することが求められています。

パワハラ発⽣および再発防⽌の取り組み事例

①会社方針の周知・啓発

・パワハラ防止法の施行により明確化された、パワーハラスメントの定義を理解する
・パワハラに関する方針を明確化した上で就業規則に規定(職場におけるパワハラ禁止、違反した場合には懲戒事由とする、パワハラの相談をしたことを理由に解雇などの不利益な取り扱いを行わない、など)し、周知する
・上記、方針・発生原因・具体的事例について研修や講習等を実施する など

②相談窓口設置

・相談窓口を定め、従業員に周知する
・マニュアルなどを整備し、被害を受けた従業員が安心して相談できるよう、窓口担当者が適切に対応できる体制を構築する

③発生時の対応

・相談者と行為者の双方から迅速・正確に事実関係を確認する
・被害者への配慮(配置転換、相談対応、プライバシーの保護など)と加害者への指導(謝罪対応)の処分
・再発防止策を講じる

使用者責任と社名の公表

パワハラ防止法には罰則は定められていませんが、パワハラが発生した場合、加害者はもちろんですが、防止措置や発生後の対応を怠った会社側にも使用者責任が生じ、労働基準監督署に社名を公表される可能性も高まっています。

被害者だけでなく周囲の社員、企業全体にも影響を及ぼし、⼈材流出や⽣産性低下などの⼈事課題につながるため、早々に対策を講じるようにしましょう。

さいごに

当社は「中堅・中小物流企業向け経営コンサルティングサービス」を提供する物流専門のコンサルティング企業です。運送・物流企業の人事・賃金制度に関するご相談やサポートを承っております

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