生活信条に適った仕事
人間は、マクロには、幸福になることを求めて、行動しています。
人生の中で大きな割合を占める仕事をするのも、幸福になるためです。
裏返せば、幸福になれる仕事が、よい仕事だと言えるでしょう。
イギリスを代表する作家である、アーノルド・ベネットは、幸福とは何かについて、次のように述べています。
「幸福とは、肉体的、精神的快楽を得るところにあるのではなく、理性を豊かにし、自らの生活信条に適った生き方をするところにある」
つまり、自分が正しいと思える行動を取れているとき、人は幸福であり、正しいと思えない行動を取ってしまっているとき、不幸になるのです。
ベネットは、次のような例を挙げています。
盗みをした人間が後悔するのは、盗むという行為が彼らの生活信条に反した行為だからであり、もしも盗みが道徳的に立派なことだと、心から信じてやったことであれば、幸福な気分になれる。
ですから、企業としては、従業員が、自社の仕事をすばらしいことだと信じて取り組めるように、共感できる仲間を集めて、意義をしっかり伝えるべきなのです。