ロジスティクスプロバイダー経営研究会会員総会2020-2020年のふり返り、20201年に向けて取り組むべきこと-
船井総研ロジの研究部会は全国から物流会社・運送会社の経営者が集い、情報交換を行う勉強会です。2020年12月3日のロジスティクスプロバイダー経営研究会会員総会は、新型コロナウィルス感染症予防対策のため、zoomを用いたオンラインでの開催となりました。
今回の総会では、(1)マーケティング&営業強化、(2)人材育成・教育、(3)ブランディングの3つの各テーマを最前で取り組まれている研究会員様にそれぞれの最新事例を講演いただきました。
また、船井総研ロジからは橋本と河内谷より2020年のふり返りおよび、20201年に向けて取り組むべきことに関してお話しました。
目次
講座概要
第一講座 2020年のふり返り
第二講座 20201年に向けて~最新業界動向と取り組むべきこと~
第一講座 2020年のふり返り
運輸・倉庫業界 景気DIの推移
コロナにおいて、運輸・倉庫業界の景気動向は下落していましたが、
2020年6月に景況感は底を打ってからは緩やかに上昇してきており、各商材概ね回復基調にあります。
また、ドライバー職の有効求人倍率は2015年水準に低下しています。
一時に比べるとドライバーの確保が容易になったと感じる方もいるのではないでしょうか。
ただし、2020年9月以降、有効求人倍率が上昇傾向にあり、再びドライバー超採用難の時代に戻りつつあるのも事実です。
このように、経済は緩やかに元に戻りつつありますが、コロナによって変化した社会の動きはより加速し続けています。
2021年は以下のような時流の動きに合わせた取り組みを、より早く推進していかなければいけません。
・デジタルシフトへの社会的意識の高まり
・労働者の“働くこと”への意識の変化(仕事<人生・命)
・購買と使用・所有への意識変化の加速
・BCP(事業継続計画)の必要性認識
第二講座 2021年に向けて~最新業界動向と取り組むべきこと~
荷主企業の検索件数の推移
コロナ禍が続く中で、これから起きること何に注力して取り組むべきなのでしょうか?
本レポートでは、講座内容から2点抜粋してご説明します。
まず1つ目はマーケティング戦略です。
多くの業界で物量が減少していますが、輸送のニーズがないわけではありません。
荷量が落ちたことによるチャーターから混載の切り替え、BCP対策を目的とした拠点の分散など、物流・輸送形態見直しを検討している荷主企業が多いのが事実です。
実際、コロナ後に問い合わせが増えた会社もおり、2021年もしっかり荷主獲得のためのマーケティングを行っていく必要があります。
2つ目は、ハイレベル人材輩出のための教育・育成システム構築と企業ブランディングです。
コロナ以降、有効求人倍率が急低下したこともあり、
応募数は増えつつあるが、人の質が低下している、または未経験者からの応募が増えているということが起きているのではないでしょうか?
今後もそのような人材からの応募は増え続けます。
よって企業は、人を育てる育成システムをしっかり構築していかなければいけません。
また並行して、質の高い人財を確保するために企業ブランディングをしっかり行っていきましょう。
現時点では、様々な助成金・制度融資などにより延命化している会社も、各種助成金の終了後に、倒産・廃業・M&Aが増えていき、業界再編は加速化すると予測しています。
今後は、一番企業・体力のある企業に“ヒト・モノ・カネ”が集中し、優勝劣敗が更にハッキリと現れるでしょう。
生き残るための、成長戦略・ビジネスモデルを再構築、再定義をしっかり立てていく必要があります。
受講者の声
本日はありがとうございました。どのテーマもとても興味深かったです。Webマーケティングについては、まだ取り組んでいませんが、そろそろやる準備をしたいと思いました。
たいへんな時代ですが、来年に向け頑張らないといないと思える内容でした。
講演者の皆様、お世話くださった皆様ありがとうございました。来年もどうぞよろしくお願いします。
(運送会社 K社)
はじめての参加でしたが、非常に有益な時間となりました。各社の発表者の方々、講師の方々のお話はすべて興味深く、コロナ禍であっても攻めの姿勢で感銘を受けました。
私も私たちもそうなれるよう今日から実践していきたいと思います。
(運送会社 F社)
講演頂いた企業様が、それぞれの特徴を活かした取り組みを行っていることがよくわかりました。
弊社としても、社員の貢献度に応じた背策を検討しています。
その中にあって、今回の事例を見せていただき、とても参考になりました。ありがとうございました。
(物流会社 T社)
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