獺祭の運
苦境にあった実家を継ぎ、30数年間で売上げを150倍に増加させた、旭酒造(獺祭の製造元)会長の桜井博志氏は、講演で「経営は運だ」と述べています。
経営はトライ&エラーですが、節目節目で、しっかり運をつかめたかどうかが、成否を決めているということだと思います。
例えば、同社は、①マーケティング・ブランディングを重視し、②中間業者を介さない流通の仕組みを築くことで、大きく成長してきました。
これらを可能にしたのは、次の2つの新しいサービス、技術です。
ひとつは、ヤマト運輸の宅急便で可能になった、小ロットでの直送です。
もうひとつは、コピー、ワープロの進化による、自前の充分な広報です。
新しい手法を、いち早く活用することによって、ビジネスの仕方が変わり、急成長につながったのです。
新しいサービス、技術が出てきたら、自社ではどう使えるのかを考えて、まずは取り組んでみるような姿勢が、運をつかむのだと思います。