第119回 ハイレベルな物流現場を持続する7つのコツ(7)

Pen Iconこの記事の執筆者

赤峰 誠司

船井総研ロジ株式会社 取締役 常務執行役員

7つのコツ(その6)「朝礼・昼礼・夕礼」

物流センターにおいて、「情報の共有」と「ベクトルの一致」は欠かせないものであります。

日やるべき事も然ることながら、今週・今月といった未来に関わる情報も出来るだけセンターに従事するスタッフには、開示すべきです。

情報の開示には、掲示板や回覧による文書によるものと、朝礼・昼礼などの直接的な伝達方法があります。

多くの物流センターで、その責任者がパートスタッフや派遣スタッフを集めて朝礼・昼礼を行っている姿はよく見られます。

しかし物流現場の最繁忙時であります夕刻には、点呼やミーティングなどのちょっとした集まりでさえ避けている現場が多いのではないでしょうか。

実はこの最も忙しくなる時間帯こそが、センター内での「情報の共有」が必要であり、それぞれのスタッフ間の連絡を密に取るべき時なのであります。

15時〜17時の繁忙時間帯は、物流センターの主力戦力でもありますパートスタッフの退社時間でもあります。

この時に、新しく勤務に就くスタッフ、フルタイムや残業対応などで最後まで就業するスタッフ等には、退社スタッフとの間に「引継ぎ」が必要となります。

特に、現場のセンター長は時間当たりの生産性や稼働率を知っておく必要があります。

15時〜17時はそれまでと比べて著しく労働力が低下する事が予想されますので、5分程度の時間を割いてでも全体ミーティングは必須です。

夕礼によって、遅れている工程や余剰のある工程を全員で把握し最後は全センターの従事者が一致団結によって、ピークを乗り切る事が物流センターには求められます。

朝礼・昼礼・夕礼が、形骸化されている物流センターも稀に見ることがあります。

何故、スタッフの手を止めてでも集まる必要があるのかを、センターの責任者が自覚しなくては、意義の無いものになってしまいます。

多くの人が従事する物流センターでは、「朝礼・昼礼・夕礼」は『点呼(確認)』と『情報共有(発信)』の二つを兼ね備えた有意義な工程でもあります。

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赤峰 誠司

船井総研ロジ株式会社 取締役 常務執行役員

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