第111回 人間関係を良好にするコミュニケーション上達手法(4)
今回は、「コミュニケーション力を高める手法(その3)」です。
職務上においては、自分自身がその相手を好き・嫌いに関わらず、コミュニケーションを行わないといけない事は多々あります。
では、好感の持てる相手ならいざ知らず、どちからと言うと苦手なタイプや明確に嫌いなタイプとのコミュニケーションをどのように行っていくべきでしょうか?
この問いに対して、ある営業担当者は
「出来るだけ話さないないようにします。」…Aさん
「他の人と変わってもらいます。」…Bさん
「向こう(相手)の態度が悪いのだから、少し露骨に見えてもそれなりの対応を行います。」…Cさん
さてこの三人の対応ですが、読者の皆様も少なからず心当たりがあるのではないでしょうか?
初めて会話をする人であっても、見た目の先入観や会話が始まるまでの振る舞いなどで、人間は本能的に好きor嫌いを判断する思考があるそうです。
その思考をもって「嫌いなタイプ」と一度判断してしまった人とは、普通の接し方では、「好きなタイプ」と変換が困難だと思われます。
でも、そのまま「嫌いなタイプ」の方が商売上とても重要なポストであったり、直接の担当者であったり、接客サービスのお客様であったりすると、避ける事も困難です。
上記のAさんBさんCさんのような対応を行っていると、大事な顧客の信頼を失墜するような事態が起こるかもしれません。
「嫌いなタイプ」と一度インプットした人でも、次のような視線を変えた見かたをする事によって、劇的に「脱嫌いなタイプ」⇒「案外好きなタイプ」へと意識変更される事が可能です。
人間は「嫌いなタイプ」と意識付けした箇所だけをいつも追い求めて見てしまいます。
その視点では、いつまで経っても「嫌い」であり続け、その人本来の姿に対して盲目的な関係となってしまいます。
そこで、これまでの視点を変えて見て診ることです。
例えば、いつも怒りっぽくて高圧的な態度を取っている人でも、その人の家族や友人や同僚には、笑顔を見せる事もあるはずです。
態度や振る舞いが悪いと思われている人でも、一日中そうやっている事はないはずです。
自分自身が知っている部分は、その人のほんの一部であって、もっと違った視点で診ると、優しさや素晴らしさが見つかる事があります。
むしろ、自分が知らないその人を発見するという気持ちを持つことです。
発見ですから、簡単には見つからないと気持ちを鷹揚に構えて、見つける努力をしてみるべきです。
筆者自身もこの考え方で、多くの「嫌いなタイプ」が少なくなり、人と人とのコミュニケーションにおいて、会話の上達を実感しています。
是非、今日からでも「違った視点を発見する」手法を使ってみてください。
※今シリーズに関しては、読者の皆様へ手法と言うカタチで筆者自身の経験に基づく活用法をお伝えしています。実践されて、何か変化がありましたら是非簡単で結構でございますので、ご一報頂ければ幸いです。
赤峰E-mail ⇒ akamine@f-logi.com