第246回 物流コンペ成功のキーファクター5

Pen Iconこの記事の執筆者

赤峰 誠司

船井総研ロジ株式会社 取締役 常務執行役員

物流コスト削減施策のひとつであります「物流コンペ」を成功に導くための手法を公開いたします。

物流コンペ第二段階、「RFPの作成」

RFPとは「Request For Proposal」の略語で、「提案要求依頼書」です。

物流アウトソーシング(業務委託)を実施するにあたり、物流コンペへ参加して頂く企業(物流企業)へ提案を依頼するための仕様書となります。

このRFPの完成度によって、物流コンペの成否が決まると言っても過言ではありません。

年間物流費が2億円以上の物流コンペとなりますと、一次提案・二次提案と複数回に分けて、選定のための絞り込みを行います。

物流RFPは、その開催毎に提供する情報も変化させていきます。

物流コンペにおけるRFPには、最低でも以下10項目が必要です。

①当社概要(会社概要や商品概要など)
②目的と狙い
③物量に関する数値情報(物流データ)
④当社物流に関する概要(業務フロー)
⑤情報システムに関すること
⑥業務委託範囲
⑦求めるサービスレベル
⑧物流コンペ及びキックオフまでのスケジュール
⑨料金に関すること
⑩応札シート

これら重要項目は当然のことながら、その内容にどれだけ当社の現状及び要求するサービスレベルが記載できているかが、ポイントとなります。

このシリーズ前段でお伝えしました、現状分析がここで効力を発揮します。
RFPの巧拙によって、物流コンペの手順やそれに関わる工数などが大きく影響してきます。

自社の物流を客観的に捉え、正確にその姿を明文化した資料が物流RFPとなります。

更に、極めて物流RFPが重要な位置づけであり、物流コンペの成否に関わるレベルの資料となる理由は、委託先候補各社への「情報の非対称性」を無くすための施策だかです。

次回は物流コンペに関する「情報の非対称性」について解説いたします。

・・・次号へ続く。

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赤峰 誠司

船井総研ロジ株式会社 取締役 常務執行役員

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