第26回 物流M&A(5)

Pen Iconこの記事の執筆者

赤峰 誠司

船井総研ロジ株式会社 取締役 常務執行役員

物流企業の評価を行う上で、リスクアセスメント(リスク査定)調査が重要視されています。

物流企業の経営リスクとは、安全性と継続性の2点を重点テーマとしています。

(1)安全性    
①労働安全について    
②交通安全について    
③経営安全について    
④品質安全について

(2)継続性    

①顧客とのリレーションシップについて    
②キャッシュフローの健全性について    
③雇用・育成のシステムについて  

これらの大項目について、さらにセグメントされた中項目・小項目を 査定し、リスクの分析を行います。  

(1)ミニマムリスク … 安全に近いが懸念されるもの  
(2)エコノミーリスク …一般的に想定され、安全に向けて改善が必要
(3)ミドルリスク … 許容可能なものだが、早急に安全対策が必要  
(4)ハードリスク … 許容不可能なもので、今すぐに対策・改善が必要

更に、リスクを軽減する=安全を高めるには

(1)モラルの向上  
(2)技術の向上  
(3)ハードの改革・改善  
(4)ソフトの改革・改善  

とくに、(1)モラル改善と技術改善によってリスクの段階は下げる(低くする)事が可能となり、継続性とあわせて現状の評価を行います。  

ただし、その企業なりに安全に対する価値観の幅があるため客観的な判断が困難な場合もあります。

物流業であれば、荷主の価値観と物流業の価値観は相違が見られ、そのギャップもリスクとなり安全・継続を脅かす存在となります。

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赤峰 誠司

船井総研ロジ株式会社 取締役 常務執行役員

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