第49回 SLAが変える不確実性下における信頼関係の構築 ~SLAの導入事例その4~

Pen Iconこの記事の執筆者

赤峰 誠司

船井総研ロジ株式会社 取締役 常務執行役員

コストダウンと品質の向上は、一見両立させる事が困難なようにも思えます。

しかし、目標と成果・結果と検証を几帳面に管理し日々の努力を積み重ねる事によって達成可能となってきます。

改善活動を成功させる為のポイント

(1)目標の設定・・・できるだけ、数値目標が良い
(2)内容の測定・・・客観的に測定可能な内容とする
(3)結果の検証・・・一定期間中に、結果についての検証を行う
(4)是正と再設定・・・不足分についての是正策を講じ、次なる目標値の設定

(5)成果の発表・・・達成された成果(成功)を関係者へ発表し、達成者のモチベーションを上げる

上記5項目は一般的な改善のステップとなりますが、この工程を開始する前にSLAの内容について、荷主企業と3PL企業は目標と成果の配分についての取り決めを行う必要があります。

品質を可視化したものが、SLAでもありそこに明記してある数値は、現状レベルでの定量サービスとも言えます。

この定量サービスは、品質の変換値でもあるので、SLA内で取り決めた全ての項目は、向上する事によってコストダウンと品質の向上へと繋がります。

物流の業務改善は、その部分的な業務プロセスだけを改善するのではなく、関係する前後のプロセス(縦プロセス)と社内における他部署との連携(横プロセス)をクロスで改善していくことが成功の秘訣でもあります。

■縦プロセス
①仕入先の物流体制やそのシクミ
②出荷後の物流体制やそのシクミ

■横プロセス
①営業部門との調整
②製造・購買部門との調整
③経営企画部門との調整
④情報システム部門との調整
⑤総務部門との調整

これら、縦横プロセスとの調整・連携を図りつつ継続した活動こそがコストダウン・品質の向上へと繋がります。

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赤峰 誠司

船井総研ロジ株式会社 取締役 常務執行役員

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