共同配送の歴史と求められる要素
共同配送(混載・積み合わせ輸送)は、物流の効率化と環境負荷軽減を目指す取り組みとして注目されています。その歴史を振り返るとともに、現在求められている要素について探ります。
共同配送の歴史
初期の取り組み
- ・1970年代 : 共同配送の概念が初めて注目され始めたのは1970年代です。この時期には、物流コストの削減や都市部の交通渋滞の緩和を目的として、いくつかの試験的な共同配送プロジェクトが行われました。
・小売業界での導入:大手小売業者が複数のサプライヤーからの商品の配送をまとめることで、配送効率を向上させる取り組みを開始しました。これにより、配送コストの削減と在庫管理の効率化が実現されました。
拡大期
- ・1980年代から1990年代:共同配送の取り組みは、次第に広がりを見せました。この時期には物流業者間の連携が進み、共同配送センターの設立や配送ネットワークの構築が行われました。
・環境問題への関心:1990年代 には環境問題への関心が高まり、共同配送がCO2排出量の削減や都市部の環境改善に寄与する手段として再評価されました。
現代の取り組み
- ・デジタル技術の導入:2000年代以降 、IT技術の進化により、配送ルートの最適化やリアルタイムでの配送情報の共有が可能となりました。これにより、共同配送の効率性が飛躍的に向上しました。
・持続可能な物流:最近では、持続可能な物流の一環として、政府や自治体の支援を受けた共同配送の取り組みが進んでいます。特に、都市部でのラストワンマイル配送の効率化や、地域社会との連携が注目されています。
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共同配送に求められる要素
共同配送を成功させるためには、いくつかの要素が求められます。
物流ネットワークの構築
- ・拠点の整備:共同配送センターの設立や、効率的な配送ルートの構築が必要です。これにより、各荷主企業からの荷物をまとめて効率的に配送することが可能となります。
・柔軟な対応:荷主企業の多様なニーズに対応するため、柔軟な物流ネットワークの構築が求められます。
デジタル技術の活用
- ・ルート最適化:AIやビッグデータを活用した配送ルートの最適化が重要です。これにより、配送効率を最大化し、コスト削減と環境負荷軽減を実現できます。
・リアルタイム情報共有:IoT技術を活用し、トラックや荷物の位置情報をリアルタイムで把握することで、配送の進捗管理が容易になります。
協力と信頼関係の構築
- ・情報共有の促進:荷主企業や物流業者間での情報共有を促進するためのプラットフォームの構築が必要です。これにより、調整の難しさを克服し、効率的な共同配送が可能となります。
・信頼関係の構築:共同配送を成功させるためには、荷主企業間や物流業者間の信頼関係が重要です。これには、透明性のある運営とコミュニケーションが欠かせません。
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おわりに
共同配送は、物流の効率化と環境負荷軽減を実現するための重要な手段です。その歴史を振り返るとともに、成功のために必要な要素を理解することで、持続可能な物流の実現に向けた具体的な取り組みが可能となります。
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参考文献
丹下 博文「ロジスティクス・マーケティングと物流共同化に関する最新事例の研究」
愛知学院大学『経営管理研究所紀要』第23号 2016年12月 p.49,60,64
https://x.gd/7oer6
吉本 隆一「物流EDI施策の展開と今後の課題」 国土交通政策研究 第96号
2011年1月 p.99
https://x.gd/fpvfY
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毎日ニュースをつけると「ドライバーが足りない」、「路線10~20%の値上げ」など、皆様の不安を煽る物流課題が目に着くかと思います。さまざまな情報が錯そうしていますが、では実施に「今、何に取り組めばいいのか?」「何から手をつければいいのか?」といった対応方法に関しての情報はなかなかネットにはないと思います。
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