トラックでESGをアピール

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白石 哲郎

船井総研ロジ株式会社 物流ビジネスコンサルティング部 
チーフコンサルタント

物流企業に対して倉庫作業員やドライバーの採用支援に主に従事。船井総研ロジの300社以上のクライアントデータから時流を分析し、採用課題改善の提案を行っている。​​

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荷主が物流会社を選ぶ基準としてESGの重要性が高まっています。

今回は、昨年弊社が荷主向けに行ったESG意識調査をもとに、中小運送会社にできるESGへの取り組みについてお話します。

荷主がESGの中で特に意識していることとは?

昨年、弊社が荷主向けに行ったESG意識調査では、ESGのイメージについて45%の企業が「取り組むべき重要なもの」、33%が「取り組まなければ企業として成り立たない」と回答しています。

また「ESGの取り組みで関心があるもの」として「温室効果ガス(二酸化炭素など)の排出削減」を取り上げています。

ハイブリッドトラックでESGをアピール_船井総研ロジ株式会社

ESGは投資の指標にもなっているため、荷主は対応の必要性が迫られています。

EVトラックが抱える問題点

運送会社ができる対策はやはりトラックのCo2排出量削減です。
低公害トラックとして広まりつつあるのが、EVトラックです。EVトラックは走行時のCo2排出量が0という特長を持っています。

ただ、重量のあるバッテリーを積むため、積み荷の積載重量を圧迫してしまうという問題があります。また1回の充電での航続距離が短く、バッテリー1個当たり約100kmとなります。ですので、片道50km以下で配車を組む必要があります。バッテリーを最大3つまで増やすことができますが、その分積載がさらに落ちることになります。

その他にも充電時間、ランニングコストなど克服すべき課題が多く、限られたコース、運行形態でしか活用できないのが実情です。

中小運送会社ができるCo2対策とは?

では中小運送会社にできることは何でしょうか?ハイブリッドトラックの導入を一例として紹介したいと思います。

ハイブリッドトラックは平均10〜15%ディーゼル車より燃費が良いです。Co2の排出量は燃費とほぼイコールのため、10〜15%Co2の排出量を削減することができます。また燃料費が高騰している現在、燃料費対策としても有効でしょう。走行性もディーゼル車とそん色がないという点もポイントです。

一方で車両購入価格がディーゼル車よりも10%ほど高いのがデメリットです。バッテリーを搭載するためディーゼル車よりもやや積載が落ちるというデメリットもあります。

新車購入に関しては国や、都道府県、トラック協会で補助金・助成金を交付しています。メリット・デメリットを勘案の上判断していきましょう。

まとめ

今後ますますESGの観点から環境へのアピールが重要となります。

今回はトラックについてお伝えしましたが、輸送モードなどでもCo2排出低減をすることができます。

ESGへの取り組みが企業価値の向上ひいては選ばれる企業となっていくのではないでしょうか。

※出典:令和4年度環境対応車導入促進助成事業について
 ≫ https://jta.or.jp/pdf/yushi_jyosei/efv2022/02.pdf

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