12月は死亡事故件数が40%増加 冬場の事故防止対策

山口 哲也

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山口 哲也

船井総研ロジ株式会社
物流ビジネスコンサルティング部
コンサルタント

運送・物流会社の「安全指導」や「管理職教育」をメインテーマとしてコンサルティングを行っている。現場で抱える、安全指導に関する課題に対して、最適な指導方法の提案や指導の仕組化を得意としている。トラック協会での講演経験も多数あり、現場主義の考え方のもと、安全指導・事故削減に対する課題解決のノウハウを数多く持っている。

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本格的に気温が下がり始め、冬本番を迎える最近ですが、皆さんは世の中の死亡事故件数がどの時期に多くなるかご存知でしょうか。

警察庁が出している統計によると、2022年の交通事故による死亡事故件数は2,610件発生しております。また、年間で見ると6月が1日あたり6.4件に対し12月は9.0件と約40%も増加傾向にあります。

死亡事故が多くなる原因は、下記3つがあると思います。

  • ・日照時間の減少と天候要因
  • ・年末にかけた物量の増加、車両走行量の増加
  • ・繁忙期によるドライバーの精神的なあせり

本コラムでは、それぞれについて解説をしていきます。

日照時間の減少と天候要因

12月は1年の中で最も昼の時間が短い季節でもあり、視界の悪い時間帯が長いことが大きな要因となります。

また、積雪や路面凍結による、交通事故が増加することも12月に交通事故が増加する原因です。

対策としては、出発点呼時に日没時間を共有することや無線やラインなどを使って共有することがすぐにできる対策で効果的です。

また、早めのスタッドレスタイヤへのはき替えや タイヤチェーンの常備なども必要です。

タイヤチェーンについては、事前に巻き方講習会などを実施している会社もあります。

ベテランや新人関係なく、忘れてしまうことが多く、 毎年の恒例行事にするのが、一番望ましいです。

年末にかけた物量の増加、車両走行量の増加

毎年12月はクリスマスやお正月などの年末商戦に合わせて物量が非常に多くなります。

また帰省等で交通量も多くなることから、予想より納品先への到着が遅れるなどの可能性が考えられます。

普段から行っていることではあると思いますが、事前の交通状況の確認や迂回ルートの予めの設定を心がけるようにしましょう。

繁忙期による精神的なあせり

前述の通り、交通量が増えるかつ、物量も増加してくる12月は現場で配送を担当するドライバーは常にあせりながら配送先を回ることになります。

焦りを持つと下記のような事象が発生するので注意しましょう。

  • ・運転の基本動作や交通ルールの軽視
  • ・速度超過などの危険運転
  • ・無理な追い越し・進路変更・割り込み
  • ・不十分な安全確認
  • ・歩行者保護の観点が希薄になる可能性
  • ・気持ちが苛立つことによるあおり運転等の発生

こういった可能性があることを事前に伝えておくだけでも、抑止力に繋がります。

ぜひ今回のコラムをもとに事故のない運送会社を目指していきましょう。

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令和3年はトラックにおける交通事故が14,031件発生しており、そのうち車両同士の事故が12,640件と約90%を占めています。また、その中でも約45%が追突事故です。

追突事故が起きる原因としては、漫然運転や動静不注意などいわゆる運転に集中できていないこと、車間距離が不足しているという事があげられますが、それらはドライバーの運転の癖が大きく影響しています。

資料では、運転者の癖を可視化・分析し根拠のある指導を行う方法を解説し、最新のAIドラレコの活用事例を紹介します。

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