第22回 物流M&A

Pen Iconこの記事の執筆者

赤峰 誠司

船井総研ロジ株式会社 取締役 常務執行役員

物流業界にも、M&Aの波は確実に押し寄せています。  

これまでは、特積事業者さんが路線事業拡大のために地場運輸さんへの資本参加や株式買取りなどで、M&Aとしての実態がありました。

戦略的にも、自社進出の困難な都道府県や地域への業容拡大戦略によるものですが、近年の M&Aのパターンとしては、以下のスキームが進行しています。

(1)外資企業(物流業)の日本国内進出⇒海外戦略
(2)IPO資金を利用した売上拡大⇒売上拡大戦略
(3)投資対象として⇒投資戦略
(4)業界再編に向けて⇒リ・エンジニアリング戦略
(5)複合化のために⇒コングロマリット戦略  

とくに、海外物流業と投資家からの注目度合いは年々高まっているようです。  

業界外の方々(投資家や金融関係者)から見た物流業の魅力は?と問うと。

(1)売上 (2)ノウハウ (3)リテール (4)保有資産 (5)人

これら5点に対して、今現在の利益を評価するのではなく将来におけるキャシュフローを考察して投資を行うエクイティー色の強い投資対象として 物流業を評価しています。  

たしかに、運輸事業だけを見てみると少ない資本でキャッシュを生み出します。

また、3PL事業においては最小資本でもキャシュは生まれてきます。  

投資家や投資顧問業から見た物流業は、未成熟の宝の山だとも表現する方もいます。

アウトソーシングの拡大や、規制緩和など物流業には、機会と脅威が一度に押し寄せているのではないでしょうか?

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赤峰 誠司

船井総研ロジ株式会社 取締役 常務執行役員

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