第18回 物流アウトソーシング ~目標とするコスト、品質のターゲット策定編~

Pen Iconこの記事の執筆者

赤峰 誠司

船井総研ロジ株式会社 取締役 常務執行役員

前号で自社の現状把握の後に『品質の可視化』をまとめる事を書きました。

可視化=数値化であり、コスト以外の評価軸としてこの品質の可視化は 最重要課題となります。  

可視化された品質は、自社の現状を性格に認知し将来における品質向上のスタートラインとなります。  

コストに関しても、大まかな売上対比○○%から始まり、輸送費・保管費・流通加工費・配送費などを、調達物流・社内物流・製品物流などのモード毎に分類して一覧表を作成します。

実数(金額)と全体物流費からみた割合・ 対売上(購買価格)などを基本項目として管理していきます。  

■物流コストの管理項目セグメント

・大項目
(1)購買価格対調達物流費
(2)売上対社内物流費
(3)売上対製品物流費

・中項目
(1)保管費(保管料、入出庫料)
(2)移送輸送費
(3)流通加工費
(4)運送費(保管倉庫~顧客)

・小項目
(1)支払先別
(2)人件費・車両費・その他など
(3)変動費・固定費  

このように、コストに関しての現状数値はマクロ数値からミクロ数値まで落とし込みを行って、ミクロ数値で管理を行います。  

これらの現状把握が一覧表となると、将来におけるコスト削減をどの項目で実施していくのか、どのように数値を下げて行くのかなどのコスト削減、ターゲットの策定が可能となります。  

品質に関しても同様で、前号で表した各種の現状数値を、どのレベルまで引き上げていきたいかなど、チャレンジ目標を作成します。  

荷主としては、これらコスト・品質の数値を基にアウトソーシングパートナーと共にアクションプランを作成し、実践して行きます。  

物流アウトソーシングにおいては、将来における品質・コストの改善を共に実践可能なパートナーを選定し、両社が協業として改善を実行できる関係づくりが、より競争優位なロジスティクス体制への始まりとなります。  

御社のおいては、このベストプラクティスを可能としたアウトソーシングパートナーを見つける事が出来ているでしょうか。

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赤峰 誠司

船井総研ロジ株式会社 取締役 常務執行役員

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