第108回 人間関係を良好にするコミュニケーション上達手法(1)

Pen Iconこの記事の執筆者

赤峰 誠司

船井総研ロジ株式会社 取締役 常務執行役員

関東地方は梅雨明けをしないまま、日中気温が30℃を越す日々が続いています。

COOL BIZ の浸透によって、幾分の過ごし易さは感じられますが、営業マンやその他の外回り族の方々には頭の下がる思いです。

小売店の販売員も渉外活動を外で行う営業職も、顧客との会話や応対が仕事の主となり、その結果として物やサービスを販売してます。

では、小売店の販売方法と顧客への訪問の上行う営業活動では、同じ販売目的でも違いは無いのでしょうか?

答えは「NO」であり、その手法には大きな違いがあります。

まず考えなければならないのは、お互いの「Situation」が大きく相違している事です。

小売店の販売は、顧客が自ら何らかの目的を持って販売元を訪れています。

顧客の元へ訪問し、販売に向けた活動を行っている営業マンとは、この時点で「行くか来るか」の大きな違いが前提としてあります。

例えば百貨店の販売を例に考えてみます。

店舗による販売と外商部による販売の二通りの販売ルートがあります。

店舗においては、不特定多数の顧客を相手にした販売トークが必要となります。

外商部は、ある程度の顧客情報があり、その情報を元にした販売トークとなります。

必然的にコミュニケーションを取るにあたって会話の中身や顧客との接し方に違いがあるものです。

店舗においては、「その商品における担当」を顧客へ意識付けし、百貨店ならではの「専門性」を伝え「任せて安心」を感じさせる事が重要。

外商部は、「貴方の担当です」を明確にし、顧客の要求(わがまま?)や潜在的なニーズを掘り起こす事に注力します。

この両者では、同じ百貨店での商品販売において、販売に至るまでの購買プロセスが全く違う事にその面白さがあります。 

顧客が結果的に衝動買いをしてしまった場合でも、店舗での販売と外商部が訪問してからの販売では、顧客が購入を決めるまでの意思決定における思考が違う事は、なんとなくでも読者の皆様にも理解して頂けるかと思います。

この顧客が購入を決定する上での思考プロセスを、顧客との人間関係において上手に伝達する手法が、コミュニケーションであり販売営業のコツとなります。

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赤峰 誠司

船井総研ロジ株式会社 取締役 常務執行役員

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